【野菜】たまねぎの育て方
栽培のポイント
たまねぎはある程度の大きさになった苗が寒さに当たることで花芽分化します。その為、早まきをしないように、また、苗床が多肥にならないように注意する必要があります。反対に、まき遅れは苗の越冬率の低下の原因となり、球の肥大も悪くなります。その為、各地域での品種ごとのまき時期をしっかり守ることが重要です。品種でも前後しますが、近畿地方では極早生種は9月上旬、中生以降は9月中下旬頃がタネまきの適期になります。暖冬予報の年は早まきは避けて遅めにまくと良いでしょう。
タネまき・育苗
タネまきの1週間以上前に1㎡あたり苦土石灰100g、堆肥1kgを施してよく混ぜ、高さ10cm程度の苗床を作ります。条間8cm~10cm程度で、幅1cm・深さ8mm程度の溝をつくり、1cm間隔 でタネをまきます。 覆土してたっぷり水をやり、乾燥しないように寒冷紗等で覆うと管理しやすくなります。
5日~7日前後で発芽するので、発芽後は早めに寒冷紗を外します。適宜間引きをしていきながら、最終的に2cm前後の間隔になるように株間をとります。最終間引きの後には、1㎡あたり化成肥料30g程度を条間に施して土と軽く混ぜ土寄せをして、20~30cm程度(本葉 3~4枚程度)の苗に仕立てます。温度管理が難しければ、プランターでのスジまきもおすすめです。
定植
定植の2週間以上前に1㎡あたり苦土石灰100gを、その1週間後に堆肥2kg・化成肥料100gを施してよく混ぜ、畝を立てます。生育期が長いため、マルチシートを張っておくと雑草対策にもなり、管理がしやすくなります。 条間20~25cm・株間 12~15cmで深さ2~3cmで植えるのが最適です。
追肥
品種の早晩性によって、追肥の時期と回数が異なるので注意します。 極早生・早生の品種では12月下旬と2月上中旬の2回、中生・中晩生・晩生の品種では1月上旬と2月上旬、3月上旬の3回に分けて追肥を行います。分量は1株あたり株元に3g前後の化成肥料を施し、土と混ぜて土寄せをします。肥料が多くなり過ぎたり、最後の追肥が遅れると、病気や貯蔵性の低下の原因となるので注意します。
収穫と貯蔵
球の肥大が進行すると、葉鞘の内部が中空になり風などによって簡単に葉が倒れていきます。これは、球が成熟している証になります。 葉が倒れた株が8割程度になった頃が収穫の目安です。ただし、茎が太い品種(親方や陽精)では、5割程度を目安にします。晴天の日を見計らって抜き取り、2日~3日間天日干しを行います (日差しが強い日は直射日光に当てないようにします)。その後雨の当たらない風通しの良い場所で保管します。1カ月程度の保存であれば、根と葉を切り取って、段ボールなどに球が重ならないように並べます。
長期保存をする場合は、4~5球程度をまとめてヒモで縛り、吊り玉にします。基本的には大玉が腐りやすい為、なるべく早く消費するようにします。赤たまねぎは収穫直後の断面は色付いていません。収穫後、1~2週間経って乾燥が進むと断面の薄皮部が色付いてきます。
キーワード:玉葱/たまねぎ/タマネギ
(シーズン外などで販売していない場合もございます)