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【多年草】花菖蒲・カキツバタの育て方


古くから愛される花で、江戸時代中期から盛んに育種されており、江戸系・肥後系・伊勢系等、様々な花色・花型の品種があります。 管理のポイントさえ押さえれば、畑やお庭でも簡単に育てられる植物です。


 植えつけ 

日当たりの良い場所に植えつけます。カキツバタのように水を好むわけでも、アヤメやイチハツのように乾燥に耐えられるわけでもないため、畑に植えつけ、マルチを敷いて乾燥対策をすると良いでしょう。カキツバタ等と一緒に水辺で栽培する場合は、水中には植えず、陸に植えつけましょう。土質はとくに選びませんが、保水性と排水どちらも優れた土を選び、やせ地であれば腐葉土や完熟堆肥、ピートモス等を混ぜ込んでおきます。深植えにならないよう注意しましょう。


 管理 

地植えでは、水やりは基本的に天候任せで構いませんが、土の表面が極端に乾燥すれば与えます。鉢植えの場合は水を張った浅い受け皿に浸ける 「腰水管理」がおすすめですが、夏場は高温になり水温も上がるため、 腰水管理は控えて、まめに水やりを行うようにしましょう。一番花が 咲き終わりしぼんだら、早めに摘み取ります。そうすることで、二番花の 開花が促進されます。二番花が咲き終わったら花茎ごと切り取りましょう。 冬に枯れた葉を切り取ります。




 施肥  

春先と秋に化成肥料を与えます。油粕と骨粉を混ぜたものでも構いません。花菖蒲は冬場休眠するため、秋に蓄積した養分で翌年の葉や花を形成します。そのため、秋の施肥が重要になります。秋にしっかりと与え、春は控えめに施しましょう。ただし、株分け(方法については 株分け の項を参照)をした直後や植えつけた直後の株に施肥は不要です。株分けをして、①花後に植えつけた場合は10月頃に、②秋口に植えつけた場合は2~3週間して しっかり根付いたら肥料を与えます。


 株分け 

花菖蒲は株が大きくなってくると、生育が衰えます。鉢植えでは1~2年ごと、庭植えでは3~4年ごとに株分けを行いましょう。最適期は花後ですが、秋口でも構いません。花後に株分けし植えつける場合は、高温で傷むのを防ぐため、遅くても7月頃までに済ませます。株分け後は3号程のポットに仮植えし、9月上旬に定植するのが望ましいです。




 栽培ワンポイント 

同じ場所で長年栽培していると、生育が衰えて開花しなくなったり、病気が発生しやすくなったりします。①数年経った株は株分けをする、②植えつけ時、植え替え時の土は新しいものを使う、③以前植えつけていた場所から少しずらした(離れた)場所に植えつける・・・等すると効果的です。


カキツバタ

アヤメ属の中で最も水を好みます。日当たりの良い浅めの池等はもちろん、 池が無ければスイレン鉢や、水を溜めた容器に鉢を沈めて手軽に栽培することもできます。(水深は8cm前後)花後と秋に化成肥料を土の中に押し込むようにして 施肥します。池等に植えたものは基本的に無肥料で良いですが、3~4年経ったら掘り上げ、株分けして植え替えるのが良いでしょう。鉢植えの場合は毎年花後に植え替えるのが望ましいです。





キーワード:花菖蒲/はなしょうぶ/ハナショウブ/杜若/かきつばた/カキツバタ


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