【野菜】はくさいの育て方【夏~秋まき】
栽培のポイント
①各品種・各地域にあった時期にタネをまくことが重要です。 早まきは病害虫が発生しやすくなるため避け、一方で、結球期までにしっかり葉枚数を確保できるようにまき遅れの無いように注意します。②肥料を好むので、元肥を施して追肥もしっかり与えます。
タネまき・育苗
はくさいは本来直まきを好みますが、夏まき栽培では生育初期が非常に高温になります。高温期の直まきは温度管理が難しく、発芽不良を起こしやすいため、今回はポット育苗の方法をご紹介します。各品種・各地域にあった時期にタネまきをします。ポットに3~4粒タネをまき、発芽まではなるべく涼しい場所で管理します。発芽適温は20~25°Cです。発芽まではポットの上に濡れた新聞紙などを被せ、温度上昇・乾燥を防ぎます。発芽後の苗は光に当てて管理します。乾燥は厳禁ですが、水の与えすぎによる過湿も軟弱徒長の原因になります。特に発芽直後〜生育初期は過湿になりやすいので過剰な水やりは避けます。ポットサイズや土質にもよりますが、午前中に水やりをして夕方にやや乾いている状態が理想的です。
発芽後は1本立ちに間引き、定植サイズ(本葉4~5枚)になるまで20~30日間育苗します。ポットまきではどうしても徒長してしまう場合は、一旦セルトレイに1~2粒タネまきして本葉1~2枚くらいまで育苗し、ポットへ移植しても良いでしょう。なお、まき遅れは生育不良や球重の低下につながります。ポット育苗する場合は移植してから活着するまでにやや生育が止まる為、直まきと比べて生育が遅れやすくなります。その為、ポット育苗する際は一般地では8月までに播種をし、9月以降の播種は直まきをしましょう。
直まき栽培は畑づくりをした畝(次項参照)に品種ごとにあった株間で3~4粒を点まきします。残暑が残る時期なので、タネまき後は乾燥しないように小まめに水やりし、発芽するまでは寒冷紗を被覆して暑さ対策をとります。発芽後は寒冷紗を除去し、本葉3枚頃までに少しずつ間引いて1本立にします。
畑づくり・定植
はくさいは根が広範囲に広がります。また、乾燥には比較的強いですが、過湿で根腐れを起こしやすいです。そのため、堆肥などの有機物をすきこみ、深く耕しておきます。定植の2週間以上前に1㎡あたり苦土石灰100gを、その1週間後に堆肥2~3kg、化成肥料150g(ミニ品種は80~120g)程度を施し深耕して畝を立てておきます。 水はけの悪い場所では高畝にしておくと良いです。 追肥
はくさいは他の葉菜類と比べて生育が旺盛で多肥を好みます。
肥料不足による葉枚数の不足で不結球にならないように追肥を施します。
定植の2週間後に1回目の追肥をします。株の周りに1株あたり5~10g(ミニ品種は3~8g)の化成肥料をバラまいて土寄せします。
地表面付近まで根が張っているので土寄せの際は根を傷めないように注意します。
その後も15~20日ごとに2回程度追肥を行います。 収穫
球の上部を押してかたく締まっているものから収穫します。株元に包丁を入れて切り取って収穫します。品種・まき時期を選べば囲い栽培(畑での長期間の保存)も可能です。 囲い栽培をするものは12月頃に8割程度結球しているものが適しています。
生理障害
石灰欠乏による縁腐れや芯腐れ、窒素過剰によるゴマ症などが発生することがあります。石灰欠乏はカルシウム剤の葉面散布で対策します。また、窒素肥料の与えすぎに注意します。
品種によってはこれらの生理障害がでにくいものもあります。キーワード:白菜/はくさい/ハクサイ
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