【多年草】クレマチスの育て方
「つる植物の女王」の異名を持つクレマチス。 花の形や色がバラエティー豊富であなただけの “とっておき”の1株がきっと見つかること間違いなし。 育て方のポイントを押さえてその美しさを存分に引き出してあげましょう。
植えつけ
11月~3月の休眠期が植えつけ適時です。水はけ、水持ち、肥料持ちの良い用土を好みます。土を作る場合は、赤玉土に鹿沼土と完熟腐葉土等を使用すると良いでしょう。市販のクレマチス専用土を使うと簡単です。クレマチスは弱酸性~中世の土壌を好みます。酸性に傾いた土壌の場合、生育が鈍くなり、植えつけで傷んだ根の回復を遅らせるので、土壌の状態をみて調節すると良いでしょう。植えつける時は、根本から1~2節を地中に埋めて深植えにします。 深植えにすることで根本から多くのツルが出やすくなります。
水やり
クレマチスは水を好みます。水切れは急速な生育不良に繋がるので、表土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。開花前は水切れによって蕾が開かなくなることがあるので、 花時期は特に注意しましょう。肥料
春芽が出てから蕾を付けるころまで、月に1回緩効性の化成肥料を与えます。 肥料が多いと草丈が伸び、大きく茂ってしまうので、 コンパクトに育てたい場合は肥料を控えめにしましょう。剪定
クレマチスの剪定は、基本的に春の花後と冬に行います。樹形を整えるだけでなく、病害虫の防止・日当たりの解消・風通しの改善等の効果があり、クレマチスを健康に育て、長く花を楽しむ上で大変重要な作業となります。ですが、クレマチスは品種によって剪定の方法が異なるため、お持ちの品種に合った剪定方法を選びましょう。
●旧枝咲きタイプ
旧枝咲きは、前年に生えた旧枝にだけ花芽がつくタイプです。このタイプは一季咲きが多いので、4~5月の花後に剪定を行いましょう。花が咲いている場所から1~2節ほど下を目安に切り戻します(弱剪定)。この切り戻しの後に伸びたツルに花が付きます。冬にも弱剪定は可能ですが、夏~秋にかけて育った花芽が付いているので、誤って切らないよう注意しましょう。
●新枝咲きタイプ
新枝咲きは、その年に新しく生えたツルに花が付くタイプです。このタイプは冬に地上部が枯れるので、前年のツル(旧枝)は、冬場に生え際から2~3節を残してバッサリと剪定を行いましょう(強剪定)。バッサリと切り戻すことで新芽の発生を促します。四季咲きタイプの場合は、花後につるを半分くらいまで切り戻します。その後新しいツルが伸びて2番花、3番花が楽しめます。
●新旧両枝咲きタイプ
新旧両枝咲きは、旧枝咲きタイプの中の四季咲きの物を指します。春前の2~3月に先端から1~2節程度のところを剪定します(弱剪定)。春咲の剪定では、新芽を落し過ぎないように注意します。5月以降の花後の剪定は、弱剪定・強剪定のどちらでも構いませんが、弱剪定の場合、剪定後1か月程度で2番花を付けますが、花は小さくなります。強剪定を行うと、2番花まで2ヶ月近くかかりますが、 大きな花を楽しめます。両方を組み合わせると長く花を楽しめます。
栽培ワンポイント
夏場の管理
クレマチスは夏の暑さが苦手で、気温が30℃を超えると生育が休止します。また、強い日差しはクレマチスが嫌う乾燥に繋がるため、夏場はしっかりと高温乾燥対策を行いましょう。株元をわら、水ゴケなどで覆うマルチングを施したり、鉢植えの場合は涼しい日陰に移動しましょう。鉢の下にスノコを引くと風通しが良くなり、温度が低下します。一方で、元来明るい場所を好む植物なので、1日に4~5時間は日の当たる場所に置きましょう。 日照不足が続くと本来の花色が発揮できない場合があります。キーワード:くれまちす/クレマチス/鉄線/てっせん/テッセン
(シーズン外などで販売していない場合もございます)